作中の『カミサマ』とは、Articolato Rosatraum Waentbryda Sterwilfin White Mithra Oblige Saccade のプレイヤーのこと。
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*実際はそんなことは起きません。
大人しく埋葬してあげてください。ザンデじゃないんだから。
「……そでしょ」
「あれが幻には見えんのだが」
"エッダとアヴィール"の結婚式。
そう、題された一通の手紙に誘われたタムタラの墓場で、私達が見たのは、既に命失い、眠っていた筈の同胞の姿であった。
柔らかくしなやかな、栗色の髪。真新しく取り替えられた珈琲色のチュニック。その手には短弓。
血が通っているのかいないのか、病じみて白い……それでも、傍らのナイトの肌色に劣ったが……その指先は、接近するナイトに向け、背中の矢筒から矢をつがえていた。
「残念だが、意識はないようだな……くるぞ!」
覚悟を決めたナイトが、彼女の懐に飛び込んだ。
拙い弓捌きであった。それが、逆に辛いものがあったと、後にナイトは……ウェントは語る。
戦いの末にたたらを踏む、弱々しい彼女を、わたくしは奪うように抱き締めた。もう傷付けるのはこりごりだった。彼女の短弓を剥ぎ取るように投げ捨てたが、弱った彼女は何も出来なかった。
驚いたのはナイトだった。そりゃ、攻撃していた相手をヒーラーである学者のわたくしが急に飛び出して抱き止めたのだもの。当然のこと。ただ、それだけではなかった。彼女の指示に応えて自暴自棄にわたくし達を襲っていた他のゾンビー達が、他ならぬわたくしを狙っていたのだ。ウェントは咄嗟に庇おうとしてくれたが、それで全てを止めることはかなわず、わたくしと……わたくしと彼女は強かに頭を打ち付けることとなった。
「もう、何をやっているんだ。それですべてだったとはいえ……」
「もう、不注意にも程があるよ?お姉ちゃん」
ほんの少し意識が飛んでいただろうか。呆れる白魔のララフェルと、ルガディンのナイトの凸凹コンビが見えた。
腕の中には未だ生温い暖かみがあって、見やれば、彼女が眠っている。わたくしの意を察してか、目立つ刀傷は妖精が塞いでくれたようで、綺麗になった青白い頬を撫でる。眠りの表情は、あの虚ろな姿からはうってかわって柔らかで……
「……もう、他にゾンビーは居ないみたいだよ。ウェントちゃん、此処は安全になったかな」
「有難う、アンフェル。ガルーダも助かったよ」
「ん、どういたしまして。でも、彼女どうしよっか……他のゾンビーと違って直ぐにはエーテル分解されないみたいだけれども」
おおよそ、魔物等に多い事だけれども。生きることにエーテルを使いすぎて、死と共に塵と化すケースは結構ある。
彼女、リアヴィヌの身体は他のゾンビーとは違ってそうはならなかった。恐らく、彼女を黄泉返らせたエッダが、出来る限りで生前のままの彼女を望んだというのがあるだろう。
「魔物に食い荒らされないか心配だけれど、奥にレイヨもいる事だし、此処で眠らせておいてやりましょ」
わたくしはそう応え、一度だけ、そっと眠る彼女を強く抱き締めた。そして彼女の顔をそっと覗き込んで……
「だから、私は嫌だって言ったのよ……」
頭を悩ませるようなしかめっ面で、ゆっくりと目を開ける、彼女と目があった。
「……って、あれ。未だ生きてる」
「……えっ、意識が、戻って」
驚きの叫び声を上げるわたくしと、思いっきり耳を塞ぐ彼女と、
どちらもとがあったのは言うまでもない。
大人しく埋葬してあげてください。ザンデじゃないんだから。
「……そでしょ」
「あれが幻には見えんのだが」
"エッダとアヴィール"の結婚式。
そう、題された一通の手紙に誘われたタムタラの墓場で、私達が見たのは、既に命失い、眠っていた筈の同胞の姿であった。
柔らかくしなやかな、栗色の髪。真新しく取り替えられた珈琲色のチュニック。その手には短弓。
血が通っているのかいないのか、病じみて白い……それでも、傍らのナイトの肌色に劣ったが……その指先は、接近するナイトに向け、背中の矢筒から矢をつがえていた。
「残念だが、意識はないようだな……くるぞ!」
覚悟を決めたナイトが、彼女の懐に飛び込んだ。
拙い弓捌きであった。それが、逆に辛いものがあったと、後にナイトは……ウェントは語る。
戦いの末にたたらを踏む、弱々しい彼女を、わたくしは奪うように抱き締めた。もう傷付けるのはこりごりだった。彼女の短弓を剥ぎ取るように投げ捨てたが、弱った彼女は何も出来なかった。
驚いたのはナイトだった。そりゃ、攻撃していた相手をヒーラーである学者のわたくしが急に飛び出して抱き止めたのだもの。当然のこと。ただ、それだけではなかった。彼女の指示に応えて自暴自棄にわたくし達を襲っていた他のゾンビー達が、他ならぬわたくしを狙っていたのだ。ウェントは咄嗟に庇おうとしてくれたが、それで全てを止めることはかなわず、わたくしと……わたくしと彼女は強かに頭を打ち付けることとなった。
「もう、何をやっているんだ。それですべてだったとはいえ……」
「もう、不注意にも程があるよ?お姉ちゃん」
ほんの少し意識が飛んでいただろうか。呆れる白魔のララフェルと、ルガディンのナイトの凸凹コンビが見えた。
腕の中には未だ生温い暖かみがあって、見やれば、彼女が眠っている。わたくしの意を察してか、目立つ刀傷は妖精が塞いでくれたようで、綺麗になった青白い頬を撫でる。眠りの表情は、あの虚ろな姿からはうってかわって柔らかで……
「……もう、他にゾンビーは居ないみたいだよ。ウェントちゃん、此処は安全になったかな」
「有難う、アンフェル。ガルーダも助かったよ」
「ん、どういたしまして。でも、彼女どうしよっか……他のゾンビーと違って直ぐにはエーテル分解されないみたいだけれども」
おおよそ、魔物等に多い事だけれども。生きることにエーテルを使いすぎて、死と共に塵と化すケースは結構ある。
彼女、リアヴィヌの身体は他のゾンビーとは違ってそうはならなかった。恐らく、彼女を黄泉返らせたエッダが、出来る限りで生前のままの彼女を望んだというのがあるだろう。
「魔物に食い荒らされないか心配だけれど、奥にレイヨもいる事だし、此処で眠らせておいてやりましょ」
わたくしはそう応え、一度だけ、そっと眠る彼女を強く抱き締めた。そして彼女の顔をそっと覗き込んで……
「だから、私は嫌だって言ったのよ……」
頭を悩ませるようなしかめっ面で、ゆっくりと目を開ける、彼女と目があった。
「……って、あれ。未だ生きてる」
「……えっ、意識が、戻って」
驚きの叫び声を上げるわたくしと、思いっきり耳を塞ぐ彼女と、
どちらもとがあったのは言うまでもない。
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