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作中の『カミサマ』とは、Articolato Rosatraum Waentbryda Sterwilfin White Mithra Oblige Saccade のプレイヤーのこと。  
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グリダニア新市街。
エーテライトプラザから西に離れたところにある双蛇党の本部では、ちょっとした騒ぎになっていた。


レアヌ達が拾ってきたオーバーテクノロジーを持った少女の一件である。






本部へ連れ込まれた彼女は、身体的には何の異常も無いことが確認された。何もなければ、その内目を覚ます事だろう。


しかし、問題となったのは、その彼女の持ち物だ。
彼女の近くに落ちていた、言わば銃剣といえる武器を始め、彼女は幾つかの銃火器を持っていた。
しかし、彼女の手持ちから銃弾は見付けられず。
いまのエオルゼアにエネルギー弾の技術はない、が、彼女の武装の弾はそれであるようにみえてならない。






「アラグの遺物を見ているかのような気分だな……それか、ライトニングの一件のようだ」






















いくさびとの休日 2/6(後半)




















夢を、見ていた。


仲間である筈の、アークス達から逃げるように、
私は奥へと駆け抜けていく。




私の命を討ち取らんとする彼らを、
時に大砲で撃ちとばし、長銃で撃ちぬき、銃剣で切りはらう。


それで、命までは取らぬ事は分かっていた。
それでも、肉を斬る感覚に、悲鳴に、強制送還の音に。




心が軋むのを、気付かない振りは出来なかった。










名も知らない一般アークスなら、それでもまだ。






けれど、逃げる先に立ち塞がったのは、先輩のアークスで。


目を見れば、言葉を交わせば、彼らもやはり暗示に囚われている事を思い知る。




銃口を向けながら、心の奥底で悲鳴を上げた。




他人がいる手前、強がって見せながら……










銃声が、響く。










































「……っ!」












あれは過去だ。
つい最近の過去。
だから夢であるのは分かりきった事だ。


荒れた心拍を抑えるかのように、胸に手を当てた。


自身の拍動を微かに感じる。生きているのか、なんて思ったのはつい少し前に死を覚悟していたからだろうか。








「……ここは」




    


木製のベッドに、布のシーツ。小さな木造建築らしき一室に、どうやら私は寝かされているらしい。
惑星ナベリウスにはここまでの文化を持つ生物はいない。
どうやら、知らない星に飛ばされてしまったみたいだ。
……本当に、“違う星”だろうか


「いや、まさかな」


あの時自棄になって浮かべた言葉を思い出す。
どうせなら誰も私を知らないところへ。星ですらなく、世界すら違えば、確かに私を知るものなど誰もいない。


「まあ、それならそれでもいいか」


諦めのように呟いた言葉に、どうしてか心が痛んだ。
あの地にいても心苦しい癖に、どうしてだろう。








改めて、あたりを見渡す。
私が今着ているのは、ある伝承に伝わる天使の装束のレプリカ、「パニス・レプカ」
常に持ち歩いている休日着ではあるが、あの時着ていた覚えはない。
真っ白なシーツに、真っ白な掛け布団に、素朴な色合いが機械より自然に近い文化を思わせる。
木枠の窓の外から、森の木々の間を抜けた柔らかい光が差し込んでいる。


ベッドの傍らに、私のバックパックが置かれていることに気付いた。
その隣に愛用の銃剣、バウガーディンも無事なようだ。


大砲のフラントレイター、長銃のヴァルツフェニクスが圧縮パックに入っている。
幾つかの回復薬と、本来着ていた筈のものも含めた数着のコスチュームも入っている。
おおよそ中身は記憶と変わらない。情けない事にテレパイプを忘れていたのまで含めてである。


ただひとつ、マグのシャトがない。いや、あれはいないというべきか。
補助装置である「マグ」には自意識があり自立稼動をしている。
その仕組みは使用者であるアークスの私達でも詳しく知らないのだけれど、ペットみたいな扱いをされている事も多い。私も愛玩しているたちだ。

(しょうがない。探してやるしかないかなあ。どうも私、誰かに拾われたみたいだし)


取り敢えずこの軽装でいてもしょうがないし着替えよう。
そう思ってバックパックを置きなおしたところで木製の扉が開いた。


長耳の男女。ニューマン……にしては大きい。
なんせニューマン女性の最高身長は2mをぎりぎり越さない197cmと言われているのだ。
小さい者は140を越さないことすらある。2人は仮にニューマンだとしてもかなり高身長な部類には違いない。
もっとも、私の知らない星或いは世界であるならば、私の知らない人種であるのが妥当なのだけれど。


「目が覚めていたのか、気分は悪くないか?」


しかし驚く事に、彼は私と言葉が通じるらしい。
いや、正確に言えば異言語を話している。その意が何故だか理解できるのだ。
心配してくれているらしいその男性に、おそるおそる私も言葉を返す。


「大丈夫、ありがとう。貴方がたが助けてくれたのか?」


口をついで出たのもまた、異言語だった。どうやら今の私はこの星の言葉を無意識に話せるらしい。


「ええ、そういう事になるわ。体調の方が問題なければ悪いけれど少し質問に付き合ってくれる?」
「ん、ああ。構わないよ」








































「星を渡る船の者……」
「それで、マルカートくんには戻るアテが今のところ無いと」
「ああ、バックパックにはテレポーターを作成する為の道具がなかったし。あったとしても私がここにいることが伝わっているか怪しい」


中空に情報端末を展開して見せる。驚く二人をよそに、見てみればオフラインの文字。
どうやらキャンプシップと繋がっていないだけでなく、オラクル船団の感知範囲外でもあるらしい。


「これが、オラクル文字?」
「うん、私は本当は君達と違う言語を使ってる。翻訳手段はあるんだけど、何時もならある程度のデータと本部の協力が必要なんだ。今この時点で会話が通じている理由は私にもわからない」


惑星を旅する私達は、「海」の弟シャオの演算能力によって自動相互翻訳を行い交流を図っている。
知識の海、アカシックレコード。私の世界ではそれは失われてしまったけれど、その血縁者がシャオで、彼もまた膨大な知識と、類まれな演算能力を持っている。
しかしながら飽くまで計算の末に結論を導き出すに過ぎず、その為には検証する為のデータとシャオの存在がいる。
端末がオフラインでは、少なくともシャオにこの状況は伝わっていない筈だ。

では何故話が通じるのか。都合が良いから深くは気にしない事にしたが。

「……参ったなあ」

しかしながら、問題は山積みだった。









 


違う星の民、と彼女は言った。
とても信じられない事ではあるが、彼女の武装や先程見せられた情報端末とやらを見せられては信じるしか無い。
彼女が帝国のスパイである可能性も全く無いわけではないが、それでもその帝国の技術すら彼女は上回っているように思える。


「そうだな、行く宛が無ければ俺達双蛇党の方で保護しよう」
「……すまないな、まあ元々武装警察のようなものの所属だ。戦力がいるなら……」
「いや、いい。寧ろその武装は使うな」

彼女の武器は未知数だ。
興味はあるが、人目に付けば噂となり、帝国の耳に入る可能性もある。
しかし、同時に彼女は自衛手段を失う事になる。彼女を保護するのは人道的な観点からだ、だが彼女にオーバーテクノロジーの行使の禁止を求めるのは……

打算的、としか言いようが無い。
彼女はまだ、帝国を知らない。正義も悪もない彼女なら、切欠さえあれば帝国の側に転ぶ可能性もある。

「えー、このせ……星にもエネミーはいるんだろう?」
「ああ、だが身の安全はこちらで確保する。だから悪いが……」
「わ、わかったわかったって。戻る手段が見付かるまで、宜しくお願いいたします」


やれやれといった風に要望に応じる彼女に、ほんの少し罪悪感を抱いた。穏便に事が済むと良いのだが……そう思った事は、後々考えれば所謂フラグというものであったのかもしれない。



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どれくらいの間光の海に呑まれていたのだろう。
それだけで、このテレプールの転移が異常であることはわかる。
しかし、わかるのはそれだけで、目を開ける事も出来ない。身体は何一つ動かせない。
まるでフォトンの海に沈んでいく感覚に、死すらも覚悟する。

世間で英雄と喚ばれようが世界を救おうが。
当人の心はぼろぼろで、その末路もこんな有様で。 

我が身のあまりの酷さに、心の中で狂った笑いが浮かんで消えた。
嗚呼いっそ次目が覚める時は、誰も私のことを知らなくたって──

──悪いものではないかもしれないなあ。




【いくさびとの休日 2/6】





黒衣森、中央森林。グリダニアを南に出てすぐに広がるこの地方は敵も少なく、危険も少ない。
森は密度が低く、ひらけていて見晴らしも良い。

市街の巡回の次、隊に宛がわれた任務はこの中央森林の哨戒であった。
バノック練兵場、グリーンティア択伐地、そしてベントブランチ牧場に挨拶をし、最後にエバーシェードに寄り長老の木の安全を確かめるのがこの哨戒の目的である。

今日、一行は既にベントブランチ牧場への挨拶も済ませ、最後の巡回地点へと向かうところであった。



「道中は特に異常なし、と」


小隊の長、レアヌ・カトリィは長老の木への一本道を見据えながら言葉を零した。

道中、いたずら好きのキキルン族や、好戦的なダイアマイトもおり、小さな戦闘こそあったものの、流石に正規の隊が困る相手ではない。

「後は、此処だけね」


大精霊の宿るという、長老の木。回りを泉に囲まれたこの大樹は、この黒衣森で一番大切な樹ともいえる。

しかしながら、精霊の樹であるためか、強い魔物が近付く事も少なく、レアヌ達も然程警戒する事無く樹のもとへと近付いていく。

ウルズに勝るとも劣らない、清涼な空気と微かな葉を揺らす風の音。
あまりの美しさに溜め息が出るような、光景。







「あれ?なにか、ううん、誰かいますよー?」

が、そこに異物があることに隊の一人、カスリは気が付く。

大樹のくすんだ茶色の幹に、一際映える金の髪。
真っ白なキャミソールのようなドレスワンピースを身に纏い、投げ出されている四肢はその先まで黒く長い艶のあるグローブとブーツに覆われている。
傍らには武器と思われるものも落ちている。
その姿形は銃のようであるが、その銃口の片側に刃も取り付けられている。

「手傷……は無いようですね。気を失っているだけのようです」
「隊長、これ変ですよ-。銃口みたいなものがあるのに、弾を入れる処が見当たらないですー」

「この子、何者なのかしら……」

精霊達は、この倒れている彼女を異物として見做している様子は無い。
それは例えばドライアドといった、精霊の影響下にある魔物達が彼女を襲う様子の無いことからも明らかで、レアヌは戸惑う。
ただ、この大樹の下が安全である保証がある訳でもなく、そもそも放っておけば彼女は野垂れ死ぬ可能性すらある。

「仕方ないわ、この子を本部へつれていきましょう。ジン、彼女の所持品と思われるものを拾い集めて。……触るのはいいけれど壊さないでよ、カスリ」

幹に身を預ける少女の背中と、投げ出された足の下に、それぞれ片腕を潜らせて抱き上げる。
カスリが何やら噴き出した気がするが、レアヌには何故か分からない。

隊員を促し、自らも歩き出す。





人気の無くなったエバーシェードに、小さな影が現れた。
黒ベースの体に、紫の目と耳をもつ、狐のような尻尾を持った宙を浮くネコのようなもの。

それは迷うこと無くこの場を去ったレアヌ達の後を追うようにエバーシェードを飛び出していった。
周囲が皆、敵となる。
そんな状況、犯罪者で会ったとしても稀なこと。
ましてや、その敵が皆命を奪うつもりで此方を見ているだなんて。
そんな恐怖体験、他に体験するものがでるだろうか。

出ないだろうな、きっと。



【いくさびとの休日】    




旅団『オラクル』
その中に存在する『アークス』なる組織の拠点船、アークスシップのひとつ
4番艦『アンスール』

ふらりと任務用の小型船であるキャンプシップに乗り込んでいく少女の影を、不安げに見送るクエスト管理官。
この船はいま、問題児を抱えていた。

其れがまさに、いま任務に出て行った少女だ。
長い金髪、未発達がちではあるが、ラインの美しい肢体。その背中には一丁の長銃を背負っているが、彼女のメインの獲物は大砲だ。
一見、普通の少女に見える彼女の……問題は、態度。
彼女はクエスト管理官からクエストを受けない。
いつもああやって直接キャンプシップに乗り込み、其処で無人の簡易カウンターから受けている。

彼女は、味方であるはずのアークスを、避けている。



「……本当に、放っておいていいんでしょうか」
「しゃあねえだろ、あいつ自身がそれを望んでんだ」


独りごちた管理官に返事を返す声。
気さくな男性の声だが、それが重役のものであると気付き、管理官は慌てて居住まいを正す。

「あー、そうあらたまんでも大丈夫だ。で、あいつは何処行きのクエストを受けた?」
「……惑星ハルコタンのようですね。またダーカーの殲滅に行かれるようです」

惑星ハルコタン。
独自の文化を築く惑星。
黒の民と、白の民。ふたつの国は不可侵。
しかしその均衡を、他者を侵食するダーカーという存在とその長ダークファルスが壊してしまった。

ダーカーが侵食するのは万物。
それゆえに余りにも危険で、何者とも相容れない。
人間だって侵食される。
アークスは、そのダーカーに対抗する為に作られた組織だ。
それだけが仕事、というわけではないが、その一員であるのだからダーカー討伐自体は何等おかしいことではない。
彼女において問題なのは、その頻度。


「ありがとうさん、そうか、またか……」
「本人の希望であり、ゼノ様の了承もある以上、野暮なのは分かっています……ですが、あまりに彼女は……」


クエスト管理官が、少女のクエスト履歴を開きながら漏らす。
朝から夜迄、ただひたすらダーカー討伐に関するクエストを繰り返している履歴。
それは専ら単独行動であることも記録されている。

「気持ちはわかるんだがな」

見せられた男性、アークスの司令塔である六芒均衡、『四』のゼノは困った声で返した。

「いまのあいつにしてやれることは、事故死しないよう見張らせてやるくらいだからな……」















元々、戦うことは好きな方だった。
かけひきはもっと好きで、戦技大会では大騒ぎしたものだ。
元々、ダーカーは嫌いだった。
全てを侵食して理性を奪い、仲間とするダーカーのやり口は何だか気に入らなかったのだ。
化け物はより高みを目指すうち、その姿かたちは人間に近付いていくものなのだと、友は言っていた。
何故人間なのかはわからない。
けれど、ダーカーの親玉であるダークファルスも同じ結論に至ったのかもしれない。彼らは専ら人間を侵食して我が身とする。
やはり其れが、気に食わなかった。

元々そんな人間だから、任務に没頭する日々は辛くない筈だと思っていた。


忙殺されていれば、独りも辛くないと思っていた。




「あれ、打ち止め?今日は呆気ないなあ」



惑星ハルコタンの白の民の街。
賽子のようなダーカーが黒い霧と散っていくのを私は見送る。
ただただダーカーと戦う日々は、相手が居なくなると、急に空虚で不安になる。
別に四六時中任務をしていなきゃいけない理由はないのだが、私にはアークスシップに長居したくない理由があった。



同業者、アークスに対する恐怖である。









詳しく人に語れる程、まだ心の傷は癒えていない。誰かに吐露することが出来たら、私の傷は癒えるのだろうか。けれど、アークスといえるアークスは殆どがみな、その一件を知っている。

視線を受けると身が竦む。
それに気付いてか、哀れみや心配の視線も絶えない。
そっと私から視線をそらすものも居れば、私に謝ろうと個人に宛がわれるマイルームまでやってきたものもいた。

私を、あの事件を、知らないものはいない。
その事実が私を苦しめる。
味方を味方と認識出来なくなってしまった我が身を、誰も彼も、悪いと思うことはなく、寧ろ哀れみ心配する。

味方に身構える罪悪感や、味方を敵視する恐怖もある。気まずくてとてもじゃないが、パーティは組めない。
視線が痛くて、人の居る場所にいられなくなった。



「居ないものは仕方ないや、他の任地に行こう」


アークスシップに戻る事無く、新たに別の任務を受ける。
惑星ナベリウス、森林のダーカー討伐だ。
惑星ナベリウスという星はダークファルスのうちの一神【巨躯】が封印されていた惑星。
今は封印が開放されてしまったが、それでもダーカーの数は多い。

キャンプシップから該当地域へは、テレプールと呼ばれる没入型転移装置で移動する。
テレプールに飛び込めば定められた座標へ降り立つ事ができるというわけだ。
該当地域へ到着したとのアナウンスがあり、同時にテレプールへの道も開かれる。
いざ降りたとうと、その目前に立ったとき……キャンプシップの船体が激しく揺れた。

「わわわ、まっず」


『マルカート!キャンプシップの様子が変だ、戻ってこれるかいっ』    

慌てて手摺りを掴もうと手を伸ばす。
しかし、掴めたものはなく。

「ごめ、シャオ、無理……!」


私は座標も不確かなテレプールへと落ちていく。
鮮やかに明るい水色の光に、意識すら焼き落とされながら。
旅日記に出てくる他人のPCではないキャラクター達

>>アルティコレート
エレゼン/フォレスター/女性/21
ご存知メインキャラクター。
金髪、金瞳。身長192㎝。短く大きな耳を持つ。
気分屋でマイペースを崩さない、ビスマルク所属の調理師。ゲゲルジュとも親しく、ブロンズレイクの運営とも仲が良いが、提督以外の指名を受けず彼女の気分次第というのは有名な話である。
ルガディンの女性のモンク、モアナ・コレットとエターナルバンドを結んでいる。元々女性好きで、かなりの熱愛が噂となっている。

>>アンフェルツィート(現在)
エレゼン/シェーダー/女性/26
不幸担当と言わんばかりのサブキャラクター。
灰銀の髪に、色味の違う紅い瞳。198㎝。細く長い耳が特徴的。また、特徴的な褐色肌である。
天真爛漫で博愛主義の道士。グリダニアでそれなりの地位についてはいるが、本人にはあまりその重大さが伝わっていない。
魚が好きで、丸まって寝るなど、まるで猫のような好みを持ち、またミコッテを猫可愛がりしていたという報告もある。

>>アンフェルツィート(過去)
エレゼン/シェーダー/女性/26
かつてふらりとグリダニアに訪れ、センナ姉妹に協力し、その功績から道士となった女性。
シェーダーという事で要らぬ迫害を受けており、それに気疲れしてかモーグリに自害したことを告げるよう伝えて失踪。
肉体は今のアンフェルツィート(=元ユウラ)が使っているものと同一と考えられているが、彼女の魂が何処へ行ってしまったのかは定かでない。

>>ウェントブリダ
ルガディン/ゼーウォルフ/女性/24
主にレイド攻略などでSSのメインに据えている
サブキャラクター。
海色の髪、深海の瞳。病的な程に肌は白いが、不健康という訳ではない。212㎝程の背であるが、筋肉質も背もルガディンとしては低めである。
マニッシュで騎士道精神溢れる吟遊詩人。その名から風の花嫁とも呼ばれ、力強い歌声と澄んだ旋律が多くの者を魅了している。
獣好きでクァールを飼っていたり、ちいさいものが好きでララフェルに憧れていたり。人の気配に敏感なため、宿屋やReCの家以外では野外の人の気配の無いところでないと寝られないという。

>>オブリージェ
ヒューラン/ミッドランダー/女性/
オレンジの髪、薄青の瞳。
アガトゲイムと共にウルダハで労働者をしてたところ、アガトゲイムの知己であるウェントを見付けて付いてきた。
乙女らしい乙女だが、かなりのじゃじゃ馬でもあり、落ち着きに欠けるのが悩みの種。
今は戦士としてそれなりの腕を持つようにはなったが、未だ未だ発展途上ともいえる。

>>アガトゲイム
ヒューラン/ハイランダー/女性/
赤紫の髪、エメラルドグリーンの瞳。
アラミゴ出身で、リージェと共にウルダハまで逃げてきたが、ウェントと出会うまで大した職に就けず二人で傭兵稼業という名の盗賊紛いをしていた。
ボーイッシュでかなりの見栄っ張り。理想はウェント母なのだそうだが、未だ未だ足下にも及ばないのだという。
リージェとは幼馴染み。比較的頭の良いリージェに何時もからかわれている。

>>メリル・ロアユ
エレゼン/フォレスター/女性/
本名エリヌ・ロアユ。ある平行世界のエリヌ・ロアユである。
元の世界では光の戦士は癒やし手ではなく、生きて捕らえられる筈だった彼女は激闘の末過失によってつけられた致命傷によって命を落とした……筈である。
気が付いたら光の戦士の一人と名乗る道士(アンフェル)に拾われ、この世界では自分でないエリヌ・ロアユが生きており、写本師に向けられた人々の憎悪を知り、本人であり本人でないが故に罪を背負いながらも償えぬ今に苦悩している。
軽い失語症を患っている為、殆ど話すことが出来ず、ReCの家で静かに休んでいる。



>>ノアレ・アマンド
エレゼン/フォレスター/女性/
グリダニアからクルザスで活動している傭兵パーティのリーダー。槍術士だが、ひょんな事から学者のソウルクリスタルからヒーラー適正が無いにも関わらずフェアリーを喚んだ事で大騒ぎを起こしたことがある。件のフェアリーは未だに制御出来ないでいるらしい。


>>ホワイト・ミスラ(黒い肌の猫)
ミコッテ/ムーンキーパー/女性/
自分は白猫だと、主張する黒い肌に白い髪のミコッテがいるのだという。
彼女の出没するウルダハやグリダニアでは、彼女が白猫というのは正しい表現なのか否か、割と少なくない数の冒険者が悩んでいるという。


>>『カミサマ』
度々アルト・ウェント・アンフェルの肉体に憑依しては、彼女達の意思をのこしながら彼女達の肉体を動かすことが出来るナニカ。
メタ情報を言えばプレイヤーの存在。一応設定上は先の三人にしか憑依してはない。
キャラクターと話すことができ、他の子に自分が経験した記憶を追想させたりなどもできる。
余り三人に強制はしないため、冒険者稼業自体は三人の意思である事も多い。


>>ル・ハイノ
ミコッテ/サンシーカー/女性/
鬼哭隊の所属、ある問題児のモーグリの監視をしていたミコッテ。今はその件でアンフェルの正体を知り、彼女の心の支えとして護衛の任についている。
ぶっきらぼうで無骨な物言いをするが、生真面目な良い子なので言葉以上にアンフェルを心配している。




動かない身体。傍観者へと、変わっていく我が意識の立場。急く心が、視界を彷徨う。
視界の端に、見慣れた剣が“落ちて”いることに気が付いた。あれは拾ったはずの私自身の剣では無かったか。驚いて、手の内の剣を確かめる。

黒光りする、黒曜石のように美しい刀身が其処にはあった。

――これは、斬鉄剣?どうして私の手の内に!?

いつの間にか、紺青のキュイラスを纏っていた筈の我が身もまた黒い重鎧が覆っている。この鎧も、この剣も、オーディンのものだ。そして、この今の私の立場は、よもや。


最悪の事態に目の前が真っ暗になりそうだった。私がそう思っていても、身体は動じる事無く傍らへ現れた馬の背にまたがる。
考えられる、結論はただひとつ。

私はオーディンに憑依されたのだ、と。




闘いの場では特徴的な兜を被っていたオーディンだが、闘いがなければそうすることもないらしい。
愛おしむように愛馬を撫で、オーディンの意志で深夜の森を彷徨う。
オーディンに影響を受けて現れた、薄ら青い光の靄のなか、静かに歩むのは幻想的な散歩であった。
オーディンと私の視界は、彼の意思の為にゆっくりとあたりを見わたす。何かを探して彷徨うのだと、言われている伝承の通り……だが、それが何なのか、私には知ることが出来ない。

ただ、彼が思っているより闘いだけの存在ではなかったことを依り代にされながら感じていた。しかし、伝承の他に拠り所なく、信者も無き蛮神、オーディン。彼は何を己を保つ柱とし、何のために黒衣森を彷徨うのだと。





独りごちた、心の呟きに、別なる意識は応える事は無い。
聞こえているのだろう?そう問うても、一瞬歩みを止めた他は、オーディンが応える事は無かった。

歩みの先に、一人の影が飛び出してきた。その姿を見て、私の心は再び焦りを抱く。装いは双蛇の其れだ、それだけで今の状態では宜しくないのだが。
薄のように明るく煌めく金の髪、落ち着いた樹木の幹の色に染めたかのような茶色のハット。槍を背負った、その姿は、私達の知己――

オーディンが、剣を。彼女が、槍を。私の視界は形作られた漆黒の兜に閉ざされる。友との闘いを見ずに済むようにと言わんばかりに。この正体を見せぬようにか。










私が次に意識を取り戻したのは、双蛇の砦の中の救護室であった。
見慣れた銀髪の道士と、最近友となった金髪の竜騎士が、それぞれ違う心配の表情を見せていた。


「ウェントちゃん!?よ、良かった……」
「大丈夫?オーディンをしりぞけたと思ったら、貴女が倒れていたからびっくりしたのよ」


私が、ちゃんと私のままでいられていることに安心した様子のふたりに、私は事の顛末を語る。

「オーディンが、ウェントちゃんに……」
「にわかには信じがたい話だけれど、事実倒れたオーディンから満身創痍の貴女が出てきてるからね……」


言葉を交わす事も無かった、我が身を借りていた存在に思いを馳せる。
蛮神オーディン。
彼はまた違う依り代を使って、この森を彷徨っているのだろうか。

「まあ、今は対策のしようも無いか。我が身の無事を喜ぶべきかな」
「ほんとだよ……気を付けてね、ウェントちゃん?」

一体何を探してか。未だ、分からぬまま……
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虚向風音
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