作中の『カミサマ』とは、Articolato Rosatraum Waentbryda Sterwilfin White Mithra Oblige Saccade のプレイヤーのこと。
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リンクパールの向こうが、新しい仲間の来訪ににわかに騒がしくなるのが分かる。歓迎して頂いているのだと、分かる事が嬉しい。未だいまさっき入ったばかりであるというのに、此処に居場所があるのだと感じる。
あんまりにもリンクパールに耳を傾けているものだから、同席しているみんなには上の空のように見えたらしい。席を取り損ねて立ちっぱなしのアルフが心配そうにわたしの目の前で手を振ってはっとした。
「大丈夫?アンフェル姉」
「え?」
「あら、やっぱり聞いていなかったんですね。今、歓迎会の代わりに一緒にショッピングに出かけませんか。という話になっていたんです」
「今からパーティはちょっと難しいからね」
どうやらリンクパールで賑やかなやり取りをしながらも、此方は此方で話が盛り上がっていたみたい。戸惑うわたしを置いて話は進む。
「アンフェルは普段着を持ってないでしょう?ご好意に甘えたらどう」
「えっと、でも……わたし、お金も」
「ああ、そうだった。これは貴女のものよ、持っていきなさい」
かつて貧困に喘いでいたわたし、そんなわたしには信じられないずっしりとしたギルの音がわたしの目の前に置かれた革袋からする。
不審がってアルトを見上げる。少なくとも彼女はかつてのアンフェルを知っている。この大量のギルは何処から来ているの。そう、問いたい。
「さぁね」
視線の理由を察したのか、彼女は意地悪く笑った。これでは聞いても教えてくれないだろう、反応にわたしが肩を落としたのは仕方ないことだと思うの。
「ま、これで金銭的な問題はないし、何より生活用品がないのは辛いと思うわ。この機会に新しい仲間とゆっくりしてみたらどう?」
「此処がリムサのマーケット……」
潮風の匂いが漂う、入り江の間に掛けられた石橋。屋根を伴うその石橋の両サイドに思い思いの店が軒をつらねている。
この地に多く暮らすと言われるルガディン族を始め、ミコッテやララフェル等の姿も多く見られる。印象に残るのは、草編みの装飾を並べ売るキキルン族の姿。
「あ、つまみ食いは程々にね、昼御飯はビスマルクだから」
「え、ビスマルク!?」
「を借りてのアルトさんの手料理披露ですけどね。サシャったら、アンフェル姉さんをからかいすぎないようにしてあげてくださいね?」
「だ、だって可愛いんだもの……」
いつの間にか、私を挟んで二人のミコッテ。猫耳を持つ彼女達に、見上げられている、というなんだかどきどきしちゃう違和感。
サシャはわたしが表情豊かで可愛いんだっていうけれど、絶対サシャも負けてないよ。
「やれやれだぜ」
「なにかいったの、もやしちゃん」
「……何でもねえ」
私以外の各々が思い思いの普段着を身に纏っていて、ローブわたしが居なければ冒険者だとは容易には想像が付かない。道化ちゃんと、もやしと呼ばれたアルフくんはお揃いのシャツを着ていて、もやしシャツというらしいけれど、なんでそんな名前なのかは教えてくれなかった。
アルフくんがもやしと呼ばれるのだし、アルフくんに関わる由来があるのかもしれない、なんて。
「兎に角、まずはアンフェルさんの服を買いにいこうか。僕らも選ぶから、ゆっくり考えよう」
頷く三人、差し伸べられる手と、絡まれる腕。結局服屋までずっとそんなのりのままだった。
「こういうのでいいかなぁ」
地味なタートルネックの服を手に取る。余り、ファッションには拘りがない。冒険者であった頃は専らローブで祈りを捧げていたし、その下は薄手のシャツやタイツであることも多かった。
なんとなく手に取ったその一枚を、ランちゃんがふとわたしの手から取る。
「でも、その服……多分……」
そのままわたしに当てると、明らかに丈が合わず、臍だしになってしまいそうな短さだった。それを見て、くすっと笑うランちゃんと何だかどきっとしてしまうわたしと。
「ああ、やっぱり。アンフェル姉さん、それミコッテサイズですよ。お姉さんは健康的な肌をしてますから、臍だしも似合いそうですが」
真っ赤になって固まるわたし。
姿見に短い丈のタートルネックを我が身に重ねて映した姿が、何だかとても妖麗で。余りにもかつてのイメージから離れていてとんでもなく恥ずかしくなってきて、わたしはそっとその服をもとあった場所へと戻していた。
とっくの昔に大人の年は越えていたのだけれども、大人っぽい自分の姿から、わたしは目を逸らそうとした。
それはミコッテらしからぬ、遠く離れたわたしの姿であったから。
あんまりにもリンクパールに耳を傾けているものだから、同席しているみんなには上の空のように見えたらしい。席を取り損ねて立ちっぱなしのアルフが心配そうにわたしの目の前で手を振ってはっとした。
「大丈夫?アンフェル姉」
「え?」
「あら、やっぱり聞いていなかったんですね。今、歓迎会の代わりに一緒にショッピングに出かけませんか。という話になっていたんです」
「今からパーティはちょっと難しいからね」
どうやらリンクパールで賑やかなやり取りをしながらも、此方は此方で話が盛り上がっていたみたい。戸惑うわたしを置いて話は進む。
「アンフェルは普段着を持ってないでしょう?ご好意に甘えたらどう」
「えっと、でも……わたし、お金も」
「ああ、そうだった。これは貴女のものよ、持っていきなさい」
かつて貧困に喘いでいたわたし、そんなわたしには信じられないずっしりとしたギルの音がわたしの目の前に置かれた革袋からする。
不審がってアルトを見上げる。少なくとも彼女はかつてのアンフェルを知っている。この大量のギルは何処から来ているの。そう、問いたい。
「さぁね」
視線の理由を察したのか、彼女は意地悪く笑った。これでは聞いても教えてくれないだろう、反応にわたしが肩を落としたのは仕方ないことだと思うの。
「ま、これで金銭的な問題はないし、何より生活用品がないのは辛いと思うわ。この機会に新しい仲間とゆっくりしてみたらどう?」
「此処がリムサのマーケット……」
潮風の匂いが漂う、入り江の間に掛けられた石橋。屋根を伴うその石橋の両サイドに思い思いの店が軒をつらねている。
この地に多く暮らすと言われるルガディン族を始め、ミコッテやララフェル等の姿も多く見られる。印象に残るのは、草編みの装飾を並べ売るキキルン族の姿。
「あ、つまみ食いは程々にね、昼御飯はビスマルクだから」
「え、ビスマルク!?」
「を借りてのアルトさんの手料理披露ですけどね。サシャったら、アンフェル姉さんをからかいすぎないようにしてあげてくださいね?」
「だ、だって可愛いんだもの……」
いつの間にか、私を挟んで二人のミコッテ。猫耳を持つ彼女達に、見上げられている、というなんだかどきどきしちゃう違和感。
サシャはわたしが表情豊かで可愛いんだっていうけれど、絶対サシャも負けてないよ。
「やれやれだぜ」
「なにかいったの、もやしちゃん」
「……何でもねえ」
私以外の各々が思い思いの普段着を身に纏っていて、ローブわたしが居なければ冒険者だとは容易には想像が付かない。道化ちゃんと、もやしと呼ばれたアルフくんはお揃いのシャツを着ていて、もやしシャツというらしいけれど、なんでそんな名前なのかは教えてくれなかった。
アルフくんがもやしと呼ばれるのだし、アルフくんに関わる由来があるのかもしれない、なんて。
「兎に角、まずはアンフェルさんの服を買いにいこうか。僕らも選ぶから、ゆっくり考えよう」
頷く三人、差し伸べられる手と、絡まれる腕。結局服屋までずっとそんなのりのままだった。
「こういうのでいいかなぁ」
地味なタートルネックの服を手に取る。余り、ファッションには拘りがない。冒険者であった頃は専らローブで祈りを捧げていたし、その下は薄手のシャツやタイツであることも多かった。
なんとなく手に取ったその一枚を、ランちゃんがふとわたしの手から取る。
「でも、その服……多分……」
そのままわたしに当てると、明らかに丈が合わず、臍だしになってしまいそうな短さだった。それを見て、くすっと笑うランちゃんと何だかどきっとしてしまうわたしと。
「ああ、やっぱり。アンフェル姉さん、それミコッテサイズですよ。お姉さんは健康的な肌をしてますから、臍だしも似合いそうですが」
真っ赤になって固まるわたし。
姿見に短い丈のタートルネックを我が身に重ねて映した姿が、何だかとても妖麗で。余りにもかつてのイメージから離れていてとんでもなく恥ずかしくなってきて、わたしはそっとその服をもとあった場所へと戻していた。
とっくの昔に大人の年は越えていたのだけれども、大人っぽい自分の姿から、わたしは目を逸らそうとした。
それはミコッテらしからぬ、遠く離れたわたしの姿であったから。
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